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================================================ No.028 2001/04/11 ===

  W E B  D E S I G N E R S  M A G A Z I N E  G A U Z I N E

   [COVER] http://www.gaucho.com/gauzine/gallery/010411.html 

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                        配信部数:6,232部

『GAUZINE』 No.028 のラインナップ
 ┃
 ┣『映像作家研究ファイル』「M.ナイト・シャマラン」
 ┣『CREATORS INTERVIEW』「Small Face」
 ┗『GREAT WEB CREATORS』「Scient」

 
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『映像作家研究ファイル』
 WEB制作者のための映像制作入門/鑑賞編 vol.16
  「不可視の領域〜M.ナイト・シャマラン」 
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『映像作家研究ファイル』は、WEB制作において今後増えていくことが予想さ
れる Flashムービーやストリーミングビデオなどの「動画・映像コンテンツ
制作」のヒントになるものを模索・研究していこうという主旨の企画です。


■ インドが生んだ天才映像作家〜M.ナイト・シャマラン

今回は「シックス・センス」「アンブレイカブル」の脚本・監督の
M.ナイト・シャマランをご紹介します。

作品については下記サイトご参照下さい。
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◆「翼のない天使」
┗ http://www.tdf.toshiba.co.jp/tdf/dvdsoft/soft/pibf-7077.htm
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◆「シックス・センス」
┣ http://www.six-sense.com/http://www.six-sense.com/official/index.htmlhttp://www.nifty.ne.jp/six-sense/
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◆「アンブレイカブル」
┗ http://www.movies.co.jp/unbreakable/
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◆ M.ナイト・シャマランの略歴

M.ナイト・シャマランは、1970年インド・マドラスで生まれ、映画の舞台とも
なっているフィラデルフィアで育つ。8才のときに両親にプレゼントされた8mm
がきっかけで、10才から映画づくりをはじめ、16才のときにはすでに45本の
短編作品を撮っていたとのこと。

彼の両親は二人とも医者だったため、首席で高校を卒業したシャマランは有名
な医科大学に合格していたが、17才のときに両親にニューヨーク大学のアート
スクールに進み映画づくりを勉強すると宣言した。

そして、1992年、1997年と長編作品を制作し、29才のとき作った
「シックス・センス」で一躍世界中に注目されることとなる。
そして、脚本料500万ドルの「アンブレイカブル」が今年公開された。

脚本家・映画監督として、また製作者としても、その余りある才能を発揮し
つづけている注目の映像作家のひとりです。


◆ 娯楽性と精神性のバランス

シャマランは、83年にアカデミー賞を争った「E.T.」と「ガンジー」に大きな
影響を受けています。「娯楽性」と「精神性」のバランス、これが彼の作品を
感動できるエンタテイメントに仕上げる上でのルーツになっているようです。

アメリカの享楽的要素とインドの神秘的要素を絶妙な感覚で融合させた作品
が、「シックス・センス」であり、「アンブレイカブル」なのです。


◆ 不可視の領域

「シックス・センス」が死者が見えてしまう少年の話だったり、
「アンブレイカブル」が決してケガをしない不死身の男の話だったり、
シャマランの作品には、常に超常的なものが主題になっています。

第6感や人間の使命のようなものは、論理的な世界では概念にないものであり、
「不可視の領域」ともいうべき、「目に見えない世界」の話です。
しかし、この「不可視の領域」は確実に存在しているよう思えます。

よく「気」というものが存在するとかしないとか話題になりますが、日本語
を注意して見てみると、「元気」「勇気」「気がつく」「気配がする」とか、
「気」を使ったことばはたくさんあります。中国においては、「気」は確実
に存在しており、ある種のエネルギーの状態として理解されています。
「風水」や「気功」という学問も「気」の存在が前提となっています。

つまり「気」というものは確実に存在しているわけですが、「目に見えない」
ため、その存在を否定した上で成立している西洋科学や西洋医学の概念に
固執している方もまだたくさんいらっしゃるのではないかと思います。

「気」は、インドにおいては、「プラーナ」と呼ばれ、人間の身体や心に大きな
影響を及ぼすエネルギー体として、医学的にも認められています。

こうした、「目に見えない概念」というものを想定すると、さまざまな現象の
論理的な説明がつきます。もちろん、「目に見えないものは存在しない」
と言い張る方もまだまだ多いのですが、「目に見えないものは存在しない」と
いうことを証明するほうが、現代においてはむずかしいように思えます。
「空気」も目に見えないけど、存在しているわけですし...。
「気」は、通常の物質より微細な構造のため、人間の目に見えない、というだ
けのことなのだと思います。

こうした「不可視の領域」が存在するという前提で、シャマランの作品を
観れば、そのアイデアのすばらしさと、背景にある東洋思想がより理解できる
と思います。善と悪の概念は東洋の陰陽思想から来てますし、両方存在しない
とバランスのとれない相補的存在になっているわけです。

「シックス・センス」における、ブルース・ウィリスは確実に存在している
わけですし、「アンブレイカブル」において自分の使命を発見するプロセスは
まさに目に見えない人生のシナリオどうりになっているということなのです。


もし、まだ「シックス・センス」をご覧になってない方がおられましたら、じ
っくりビデオでご覧下さい。そして、2回目に観るとき、いかにこれが計算し
尽くされた映像であるかが、納得できるかと思います。「アンブレイカブル」
も同様、2回観ないとそのからくりのすべては気がつかないのではないかと思
います。

「不可視の領域」というものをどうとらえるかが、さまざまなアーティスト
やクリエイターにとっても、大きなテーマのような気がします。
すばらしい作品には、必ず「不可視の領域」が視覚化されているよう感じます。

「不可視の領域」が何であるか、ということは皆さん各自でお探し下さい。
答えは多面的なものですし、ことばでは表現できません。
感じることができれば、その感じた気持ちを視覚化すればいいかと思います。
それが本当の意味での「魂の表現」となることでしょう。

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◆「シックス・センス」
┗ http://www.six-sense.com/
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◆「アンブレイカブル」
┗ http://www.movies.co.jp/unbreakable/
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『CREATORS INTERVIEW』
  WEB制作に関わるクリエイターの方々へのインタビュー
  「 Small Face 」 http://www.dunk.co.jp/smallface/
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◆「CREATORS INTERVIEW #016 〜 Small Face 」

今回は、Flashを使ったオンライン・カジノサイト
GAVALAND(ギャバランド) http://www.gavaland.com/
を1999年12月にオープンされた「Small Face」さんこと、日高功雄さんに再度
http://www.gaucho.com/21/column/gauzine11.html#003
いろいろとお話を聞かせていただきました。

以前から、Flashを使った斬新なコンテンツ群
┣「GAVALAND」 http://www.gavaland.com/
┣「DUNK」 http://www.dunk.co.jp/
┗「Small Face」 http://www.dunk.co.jp/smallface/
を発表しつづけられてきたSmall Faceさんですが、最近はFlash本を執筆され
ているようです。そのあたりも含めて今後のFlashの動向などお伺いしました。

#以下、[gaucho] はわたくし、[Small Face] は、日高さんのコメントです。
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[gaucho]
FLASH4のオンラインカジノサイト「GAVALAND」オープンから1年経ちますね。

[Small Face]
はい。あれも半年がかりでしたね。gauchoさんにもいろいろお世話になりまし
た。おかげさまで、公開後も常時たくさんのプレイヤーの方に遊んでいただい
ています。
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[gaucho]
コンセプトから公開発表までのワークのスパンがずいぶん長いように思います
が、やはりいろんな試行錯誤があるのですか?

[Small Face]
そうですね。アイディアは最初にできてしまっているのですがスキルやアプリ
ケーションツールの能力とは別にやりたいことが厳然とあって、その実現の
ために一切妥協しないようにしているとどうしても時間を要してしまいます。
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[gaucho]
最近というか、ここ一年ほどニューサイトとか新作の発表がないようですが
お忙しいですか?

[Small Face]
はい。本書いてます。FLASHの。
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[gaucho]
FLASH5の既刊書も多くでていますが、執筆中の本はどういった内容になるの
でしょうか?

[Small Face]
作例集です。100作総生ファイル付で、汎用性もあります。
100作にこだわって、FLASHの「DRAW」「MOVE」「CONTROL」という枠組み
で利用可能な作例を一作づつ解説しています。一作一作丹念に作りつづけて
きました。後発になってしまってもスキル的にかぶるものは少ないようで
発刊が楽しみです。
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[gaucho]
今回の本は「GAVALAND」についてはふれてあるのでしょうか。

[Small Face]
はい。4ゲーム全てを解説しています。
FLASH4のスクリプトですが、あれはあれで完結していますし、ゲーム設計の
アルゴリズムは4も、5も何ら変わりはありません。それとゲームで高ポイント
獲得時のアトラクションムービーでご協力いただいた、kei(秋山ケイ)さんの
新作「GAVALANDプロモーションムービー」も掲載しています。
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[gaucho]
FLASHジェネレーターの今後の動向はどういった感じになりそうだとお考え
ですか。

[Small Face]
WEB画像合成ツールというアドバンテージは動かないでしょう。
まだまだ実装という次元ではこれからだと思います。
「GENERATOR」で何をしようではなくて、あくまでも時短ツールだと思います。
「そんな便利なことができるなら安い物だ」と言わせるコンテンツが重要で
すね。
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[gaucho]
また、FLASHのアプリケーションの可能性についても、一言コメントいただけ
ますか。

[Small Face]
はっきりいって今回のバージョンアップは面食らいました。
FutureSplashからのユーザですが、パレット回りの後退は否めません。
ほとんどFLASHだけでワークをこなしている私のようなユーザは稀だとは思い
ますが、変貌の良し悪し全てを受け入れていくしかありません。もちろんす
ばらしい新機能もたくさんありますし、進化の恩恵は著書にもふんだんに盛り
込んでいます。

今後の期待は、スタンドアロンプレイヤの強化とスマートなクリップウェア
の統合ですね。編集ツールは現状で十分です。(ver.4が出たときにも同じ
こと言ってましたが)やろうと思えば、アプリ開発エンジニアは大抵のこと
はできると思います。ただ、「真っ白から自由に描いて動かせる」しかも
「圧倒的に軽い」というFLASH本来のコアな利点だけは脈々と続いていって
ほしいと思います。すでに、パワーユーザは、機能強化に頼らずとも何らか
の創意工夫で価値あるムービーを作れるようになっています。FLASHは何の
エフェクトも持たないし補間以外は実際描くか配置したものしか再生できま
せん。私はその実直さがFLASHの生命線だと思っています。作り手が「意図す
る表現をするため」に使いこなせる道具としてあり続けてほしいと思います。
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[gaucho]
Small Faceさん自身、もしお好きなクリエイターの方とかあれば、教えてい
ただけますか。

[Small Face]
誤解をおそれずに言うなら、あまり興味ありません。
もちろんネット上で、「すばらしい」「やられた」という作り手の意図がビン
ビン感性に響くコンテンツに出くわすことはよくあります。奇抜なアイディアを
創出することだけが全てではありませんが不勉強な私には、そのことにかける
ウェイトが人一倍強いように思います。創作主として見習うのは、ファイン
アートの世界の歴史上の人物だったりします。見たい展覧会は時間を裂いて
必ず出かけます。その時代その道具で作り出された絵画や彫刻を見て、立ちす
くみへたりこむとき、涙がでるほど感動しています。
と同時に、こんな便利な時代に、100回も書き直しができて1000回も
プレビューできる道具で、幾万人に見てもらえる環境で「僕はいったい
何をしているのだ」と打ちのめされるのです。

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[gaucho]
なるほど、ファインアートというのはなんとなくわかるような気もします。
フェルメールとか、お好きですからね。やはり、クラシカルなアートの中には、
作者の魂のようなものが色濃く反映されてますから、魅力ありますよね。

[Small Face]
ヨハネス・フェルメールですね。大好きです。ファインアートとWEBやコマーシ
ャルアートとは目的やスタンスが違うわけですが、創作の源泉は同じところか
らきていると思います。私のステューディオにはファインアートのリトグラフ
を好んで掛けています。テラバイトの静止画のようにいつも眺めています。

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[gaucho]
最後に今後のSmall Faceさんの方向性のようなものをお聞かせいただけますか。

[Small Face]
はい。一冊の本を書くのはほんとたいへんでした。これが終わればアクティブ
に動きたいと思います。いずれにしてもFLASHしか能がないのですが、クレイ
アニメのような一画一画を丹念にフレーム描写するムービーや、乱数による
予期せぬ動きを表現の手段にしてみたいとか思ってます。基本はマスターでき
ました。そろそろ、次のステージにトライしたいと思います。もう40才超えて
ますし。あと「GENERATOR」がらみでやりたいことも貯まっています。
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[gaucho]
本日は、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。
FLASH本も期待してます。

[Small Face]
ありがとうございます。FLASH本はきっとお役に立てると思います。
「ちゃんと描いて動かそうよ」をベースに描画テクニックを解説しています。
ActionScriptに関しては、NO functionでユーザー定義関数を一切使っていません。
「直訳できる解りやすいプログラム、使えるコード、必要から生まれたスクリプト」
を満載しています。ご期待ください。
【書籍プレビュー】 http://www.dunk.co.jp/flash5/
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★ Small Face氏 関連サイト
┣「GAVALAND」 http://www.gavaland.com/
┣「DUNK」 http://www.dunk.co.jp/
┣「Small Face」 http://www.dunk.co.jp/smallface/
┗「はまだ荘」 http://www.hamadaso.ne.jp/
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『GREAT WEB CREATORS』
  海外で注目されているWEB制作会社の紹介
  「Scient」 http://www.scient.com/ , http://www.scient.co.jp/
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今回は日本にも進出している「Scient」をご紹介します。
WEBサイト構築企業としては、かなり大規模な会社のようで、あらゆる業種の
サイトを手掛けているようです。ただ、大規模になってしまったゆえの企業
としての厳しさも体験しているようです。ただ、それを乗り越えるだけの
企業でもあるよう思えます。

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★「Scient」制作サイト
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◆ SEPHORA
┗ http://www.sephora.com/
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◆ Scient 
┣ http://www.scient.com/http://www.scient.co.jp/
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『編集後記』
 「不可視の領域」と「インビジブル・マーケティング」
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今月になってから、次のプロジェクトの準備として、4/5〜4/9と京都・東京に
行ってきました。そのため、メールマガジンの発行が遅れてしまったことをお
許し下さい。Small Faceさんのインタビューは出張前にすでにできていたので
すが、M.N.シャマランの原稿がなかなかまとまらなくて少し時間がかかってし
まいました。なにしろ、「不可視の領域」 というひじょうに微妙なテーマな
ためどう表現してよいやら、いろいろ試行錯誤しました。基本的に目に見えな
いものもこの世には確実に存在しているわけで、その存在を実感できるのは、
人間の内面にある想像力であり、それを表現するのが創造力ではないかな、
というのが今回のわたしなりの結論です。M.N.シャマランを観て、もう一度
「不可視の領域」というものが確実に存在しているということを実感してい
ただければ、クリエイティブなインスピレーションの質も変化していくのでは
ないかと思います。

マーケティング分野のほうでも、
「インビジブル・マーケティング」(ハリー・ベックウィス、ダイヤモンド社)
という本が出版されているよう、時代は目に見えないものをどう洞察するのか
ということがテーマになってきているよう感じます。
「不可視の領域」の存在を理解することが、21世紀のさまざまな分野で必要
なことのように思えます。

次回発行は、2001年5月9日(水)の予定です。
最後までご覧になっていただき、誠にありがとうございました。


====== WEB DESIGNERS MAGAZINE 『GAUZINE』 ==========================
 発 行    G A U C H O  [ http://www.gaucho.com/ ]
 編 集    尾崎 英明  [ mailto:gaucho@hal.ne.jp ]
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 メッセージ    [ http://www.gaucho.com/cgi-bin/gauzine/im_bbs.cgi ]
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